5月20日、静岡県三島市にある CRY IN PUBLIC という共同運営スペースで開かれた、Q.H.Z.F.(Quiet Hills Zine Festival)というジンのイベントへ行って来た。ジンというのはものすごく個人的な事をしたためて自分の思うようにつくる、ものすごく小さな出版物のこと。五年くらい前、友人と三人で突然フリーペーパーをつくり始め、その小さな制作物をきっかけに共同運営スペース「路地と人」の運営へ参加する事になったのだけれど、その周辺にはこのジンをつくる人達がたくさん居て、ジンを置いて貰える所や、ジンフェスというフェスまで所々で開催されている事を知ったし、自分が何となく漠然と感じ取って、これを大事にしたいな、と、もや〜っと思いながら手探りで形にしようとしていた世界観で成り立っているような現場が実際にあるという事を知ったのだった。
そのQ.H.Z.F.へ参加するに当り、これまでの無職日記を冊子にまとめ、日記を一旦閉じようと思います。限定6部、出会った人達に全部配ってきました。無職から脱しつつあることもあって、ひとつの区切りとして。
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あとがきと補足
いままで個人的にチラシなどの作成を頼まれる事が時々あって、これで食べて行けるんじゃないか、宣伝してみたらどうかと何度か言われていたが今まで気が進まなかったのだけれど、困り果てた勢いでウェブ上にデザイン受注のページを作ってみた。前職を失ったとき、会社にはもう通えないんじゃないか、どうしようかと思いながらも、今の私にはどこかに勤める以外に生活費を稼ぐ方法がない事をはっきりと意識した。
同じ頃、私が大好きな作家が個展をしていて、その人に会いに行った。ものすごいエネルギーで大量の文を書き絵を描き歌を歌い続けるその人は、毎朝五時に起きて日課として制作を行っているという。鍛えるようにつくっているのだ。頑張っているのだと思ったとき、今まで私はどうしてもつくりたくなる、つくらなくてはならなくなるその時が来たらつくるものだとその時を待っていたのだけれど、つくるっていうことは結構頑張ることなんじゃないかと思い当った。
ないのならつくればいいのだ。自分の力を使って。力は鍛えればいいし、鍛える事は出来る事だ。運動と同じだ。
受注のページを作って少し気持ちが楽になった気がする。いざとなれば自分で自分の力を使って仕事をつくる事が出来ると思えば俄然、体は能動的に風を切って進む気分をおびて来る。
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